Top >
松本清張傑作短篇コレクション〈上〉 (文春文庫)
松本清張傑作短篇コレクション〈上〉 (文春文庫)
ドラマのもやもやは解消されなかったけれど
先日放送された2時間ドラマ「地方紙を買う女」が面白かったものの、見逃した部分があったので原作の収められた本書を購入しました。ところが、ドラマはかなり脚色がほどこされており(原作では、地方紙に小説を連載する作家はあくまで謎解きをする探偵役)、原作を読んでも見そびれた箇所は謎のままでした・・・・・ ドラマをご覧になって本書購入を考えるかたもいらっしゃるかと思ったので、まだ読了していませんがレビューを書いた次第です。
かように当初の期待に応えてくれる本ではありませんでしたが、巨匠の260篇にも及ぶ短編の中から宮部みゆき氏が選んだアンソロジーですからつまらないはずがありません。ことに、宮部氏一押しの「一年半待て」などは、アイディア、構成、ぎゅっと締まった緊張感ある筆づかい、何とも言えない余韻、これぞ短編ミステリーという感じ。リアルタイムで読めたらどんなに興奮したことかと思います。「地方紙を買う女」もドラマを見てしまうと、呆気なさを感じるところがないでもなかったのですが、ドラマはそもそも清張氏の原作の斬新なアイディアがあってこそ。清張氏の作品は、映像等の仕事に携わるかたがたの挑戦心を刺激し、創造力をかき立て「もっともっと面白い作品にふくらませよう!!」と思わせる要素を多分に含んでいるのだなあと改めて感じました。
本書に収録されていなければ手にとることはなかったであろう清張氏のノンフィクションなど、未読分を読み進めるのが楽しみです。
|
|
<
前の記事
昭和史発掘〈1〉 (文春文庫)
|
トップページ