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張込み (新潮文庫―傑作短篇集)
張込み (新潮文庫―傑作短篇集)
傑作推理短篇
ある女性の人生の一断面を活写した「張込み」。余韻嫋々たる傑作です。刑事が一人で張込みをするはずがないとこの作品の「ミス」をあげつらう人がいますが(それはその通りなのだが)、これは僅かな瑕疵というものであって、張込みをする刑事はこの作品の場合一人でなければならない状況設定なのです。むしろ、その設定を生かして人生の断面を見事に描いた手腕を評価すべきです。 その他にも「顔」、「一年半待て」、「地方紙を買う女」、清張の初期作品としては珍しく読後感の明るい「投影」が収録されています。 昨今の水増しされた推理小説とは段違いの、中味の濃い作品集です。 なお、カバーが下品であるのには文句は言いたいところです。旧版の抽象画の方がよかったと思います。
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